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板橋・呉服店発行の「高島平きものしんぶん」が創刊150号 着物と地域情報と

「高島平きものしんぶん」150号を手にする編集長の三井さん

「高島平きものしんぶん」150号を手にする編集長の三井さん

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 地下鉄都営三田線西台駅近くの呉服店「呉服や光永(こうえい)」(板橋区高島平1)が発行する「高島平きものしんぶん」が5月1日の発行で150号を達成した。

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 同紙は、呉服店の開業と同時期の1985(昭和60)年2月に創刊して以来、板橋区高島平を中心とした地域の行事や着物について紹介している。開店当時はすでに高島平に複数の発行媒体があったことから、「店の広告を出すなら新聞形式ではどうかと考えたのがきっかけ」と店主で編集長の三井真さんは話す。

 創刊号ではカメラマン5~6人で高島平周辺の地域別の成人式を取材し、さらに撮った写真を店頭で掲示することで近隣の人が来店するきっかけをつくった。その後数年間は希望者に写真を無料で焼き増しして配り、楽しみにする客も増えたという。現在、写真は配っていないが、店のPRと地域交流を兼ねた内容は変わらない。

 当初は和の文化を伝えたいという気持ちもあり、人日(じんじつ、1月7日)、上巳(じょうし、3月3日)、端午(5月5日)、七夕(7月7日)、 重陽(ちょうよう、9月9日)の五節句に合わせるよう年5回発行。カラー印刷にしたタイミングで季刊に変更し、現在は1月から3カ月置きに年4回発行している。発行部数は約3部、新聞折り込みや協賛店に設置する。

 現在は三井さんが一人で取材、執筆している。「あてにしてくれている人、期待してくれている人がいるから続いてきた」といい、「『卒園式に着物を着る人がいる』など、自然と情報も集まるようになってきた」とも。創刊150号達成について、「取材先に郵送する準備をしていた時に気付いたので、150号達成の見出しも編集後記も無く、いつも通りの紙面となってしまった」と笑う。

 近くにある西台天祖神社と共に開催する、着物と人形を供養する「ご福まつり」も5月28日に29回目を迎える。三井さんは「これからも着物の文化、和の文化を媒介に地域交流ができれば」と話す。

 150号は現在、店頭で配布中。ウェブでも閲覧できる。

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