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成増で今年も「世界の絵本展」 絵本翻訳家の紹介展示や絵本工作も

「世界の絵本おはなし会」で読み聞かせをする区内滞在中のイタリア人夫婦(8日の様子)

「世界の絵本おはなし会」で読み聞かせをする区内滞在中のイタリア人夫婦(8日の様子)

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 板橋区立成増アートギャラリー(板橋区成増3)で開催中の「第27回ボローニャ・ブックフェアinいたばし 世界の絵本展」が8月12日で閉幕する。

タラブックス「An Indian Beach」(中央)ほか新着絵本などを多数展示

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 北イタリアのボローニャ市で開かれる「ボローニャ児童図書展(Bologna Children’s Book Fair)」は、1964(昭和39)年にスタートした世界最大級の児童書見本市。毎年春に開かれ、「ボローニャ・ラガッツィ賞(Bologna Ragazzi Award)」の受賞者紹介や、関連イベント「ボローニャ国際絵本原画展(Illustrators Exhibition)」の開催、版権売買などが行われ、児童書を巡る最新動向の情報交換場として、出版社や作家、翻訳家、グラフィックデザイナー、著作権エージェント、書店・図書館関係者、印刷・流通関連業者、テレビ・映画製作者などが世界各国から訪れる。

 1981(昭和56)年に板橋区立美術館(板橋区赤塚5)で初めて「ボローニャ国際絵本原画展」が行われたことをきっかけに始まった板橋区とボローニャ市の交流は深く、1993(平成5)年に「ボローニャ児童図書展」を主催するボローニャ見本市協会(Bologna Fiere)から出展絵本が板橋区に寄贈され、同年に「ボローニャ・ブックフェア in いたばし」を板橋区役所で初開催。翌年に「いたばし国際絵本翻訳大賞」もスタートし、2005(平成12)年7月に友好交流都市協定を締結して現在に至っている。板橋区は、2020東京大会に参加するイタリア・バレーボールチームの練習会場に小豆沢体育館を使う誘致も果たした。

 成増アートギャラリーで開催中の「ボローニャ・ブックフェア in いたばし」では、ボローニャ見本市協会から今年新たに寄贈された177冊、42カ国・地域の新着児童書のほか、今年「ボローニャ・ラガッツィ賞」を受賞した全作品を展示。オリジナルの企画展示では、「いたばし国際絵本翻訳大賞」の受賞作品やこれまでの課題絵本、「翻訳絵本と翻訳家たち」と題して訳書・原書どちらも「ボローニャ子ども絵本館」で所蔵する図書に関連した32人の翻訳家紹介、翻訳サークルとしてネット上を中心に20年以上活動する「やまねこ翻訳クラブ」会員の翻訳絵本などを紹介する。

 初日の8月3日は、「第25回 いたばし国際絵本翻訳大賞」授賞式で幕を開け、「世界の絵本おはなし会」で今年寄贈されたばかりのドイツ語作品など3冊の読み聞かせ会や、海外文学の翻訳家・金原瑞人(みずひと)さんによる講演会を行った。

 期間中、日本語と外国語で読み聞かせを行う「世界の絵本おはなし会」(毎日15時30分~)や、幼児から小学生でも参加できる絵本工作コーナーへの参加を含め、区内外からアート作品や絵本の愛好家、親子らが連日会場に詰め掛けている。

 10日~12日の最終3日間、子どもの本専門店「ブックハウスカフェ」(千代田区)の協力で土日祝日限定ショップを会場内に設け、過去の「いたばし国際絵本翻訳大賞」受賞絵本や今回の受賞作の先行販売、仕掛け絵本のほか多数の絵本などを販売する。

 開場時間は9時~19時(最終日は17時閉場)。入場無料。8月12日まで。

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